はわわっ、羽輪のどかですっ!
今回紹介する漫画は『阿・吽』です。
この漫画は、日本の有名な僧侶である最澄と空海の生涯を描いた作品となっています。めっちゃ渋い…。
もともと神社仏閣好きと言うのもあるんですが、それを抜きにしてもめちゃくちゃ面白い!
宗教という難しい題材で、よくここまで迫力のある漫画が描けるなあ…と驚きの嵐です!本当にヤバい作品ですよ、こいつは…。
ということで、今回は仏教漫画『阿・吽』を紹介していこうと思います。
目次
漫画『阿・吽』あらすじ
広野(ひろの、後の最澄)は幼いころから、才能に恵まれていた。広野の母は息子の才能を伸ばすために、当時のエリートコースである国分寺に広野を入学させる。
それから、十年以上の月日が経った。広野は修行に熱心に励む、真面目な青年に育っていた。
しかし、とある事件がきっかけで仏教に対して疑問を持ち始めていた。
「仏教とは「正しさ」を表す。しかし「正しさ」は人を救わないのではないか…。」広野の疑問は尽きることがない。
(©『阿・吽』)
人々を救う方法とはなんなのか?広野は、それを求めてこれまで以上に熱心に修行に励むのであった。
四年後――。広野は最澄という僧侶になっていた。
最澄はその優秀さが認められ、僧侶の中でも選ばれた者のみがなれる、僧正に選ばれようとしていた。
僧正の歓迎の席に呼ばれた最澄は、そこで驚くべき光景を目にする。
そこでは、何十人もの僧侶と女が淫らに抱き合っていたのだ。戸惑う最澄。さらにその場のトラブルによって、最澄の親友が殺害されてしまう。
(©『阿・吽』)
仏教とはなんだったんだ?寺とはなんだったんだ?救いとはなんだったんだ?
全てを信じられなくなった最澄は、寺に入ることを止め、山籠もりをすることを決意する。
京に1人の男がいた。
彼は首に縄をかけ、眠ったら首が絞まって死ぬような状況下で、勉強していた。それも自発的に。この狂った男の名前は、真魚(まお)、後の空海である。
(©『阿・吽』)
彼はすでに全ての儒教の教科書を暗記し、高官にるのも確実でありながら、その心は一切満たされない。
己を満たすものは何か?それをひたすら求め続け、獣のようにさまよっていた。
最澄と空海――。二人の天才が織りなす、迫力の冒険活劇が今始まるっ!!
漫画『阿・吽』感想
画力がすごすぎて芸術作品のレベル
この漫画、びっくりするぐらい画力が高いんですよ!ここまで絵に迫力がある漫画は、なかなかないですよ。マジで引き込まれる…。
(©『阿・吽』)
このシーンとか鳥肌立ちました。いや、美しすぎるだろ!
芸術作品と勘違いしてしまうほど画力が高いです。ちなみにこれ1巻ですからね。1巻からこれとか、ヤバすぎるでしょ。
現実世界とか漫画の世界とか、そういったものを完全に忘れて、ただ美しさというものを目の当たりにしたような感覚。
神秘的で、見ているだけで夢心地になってしまう…そんなある種独特の空気感を、この漫画は生み出しています。
(©『阿・吽』)
こちらは空海が過酷な修行をしている時のシーン。
鬼気迫るものがビシバシ伝わってきます。汗は滴っているし、服はボロボロだしでどう考えても汚いはずなんですが、なぜか美しさを感じてしまいます。
先ほどの絵を「静」の美しさとするならば、こちらは「動」の美しさ。必死に生きる人間の美しさを見事に表現しています。
このように、漫画『阿・吽』では芸術作品と見間違うほどの、美しい絵がたくさん出てきます。
しかも、ただ美しいだけでなく、読者の心を引きずり込んでしまうような、危険な美しさ。この美しさこそが、この漫画の魅力です。
2人の天才の迫力に思わず「飲まれる」
この漫画の一番の魅力がこれですね。天才の迫力に思わず飲まれてしまうんですよっ!
最澄と空海。この2人はただひたすら、自分を高め続けていきます。
しかも、ものすごい努力をしているはずなのに、それを何とも思ってないっていうのがヤバい。
彼らはまるで朝に歯磨きをするような自然さで、1日中修行してしまうのです。
凡人には決して真似できないストイックさに、震えてしまいます…。
(©『阿・吽』)
こちらのシーンとかその最たる例ですね。
このシーンの前に最澄は「山籠もりは12年間、行います」と言っています。
山籠もりっていうのは普通は2~3年なんですよ。それでも過酷で脱落者がたくさん出ます。それを12年ですよ!
しかも、「むしろ存分に勉強ができるのです。素晴らしいでしょう?」と笑顔で答えています。
これが天才という奴ですよ…。凡人には到底、到達不可能なこの領域。その静かな迫力にビビってしまう…。
(©『阿・吽』)
村を救うんだ!と僧侶を志した者が大半の中、「最澄は全世界を救います。」と言ってのけてしまう。
あまりにも大きすぎるその志。凡人はそれを聴いた瞬間わかってしまう「ああ…この人には一生かかっても決して追いつけない…」と。
しかも、最澄は自分のことを心から「私などまだまだ、最低最下の人間です」と思っていますからね。だから努力をし続ける、まるで息をするかのように。ヤバすぎる…。
(©『阿・吽』)
最澄もヤバいんですが、空海も相当ヤバい。
このシーンで空海は、「真言」という短い言葉を100万回唱えるという修行をやっています。それ以外はいっさいやらない。ただひたすら、真言を唱え続けていく…。
彼らの狂気を感じるほどのストイックさに、僕ら凡人は「飲み込まれてしまう」のです。
しかし、それが心地いい。広大な海を見たときに自然と気持ちいいと感じるじゃないですか。ああいう感覚。
自分が到底及ばないほど壮大なものに触れたときの、清々しさ。そういったものを、この漫画は僕らに与えてくれます。
僧侶の視点から見る、少し違った歴史物語
歴史物語って、ネタバレしてる状態で読むようなものじゃないですか。織田信長が最後本能寺の変で死ぬことはみんな知ってるじゃん。
でも、漫画『阿・吽』は主人公が僧侶という、歴史物語としてはマイナーな人物なので、ネタバレをあまり気にせず読めます。
だから、ワクワクしてページをめくる手が止まらない!
歴史が大きく動いている時に、全然違うところにいたりするのも面白いですね。
日本でいろいろ起こっているのに、海外にいたりね。この、今までの歴史漫画にはない、ちょっと違う感じが面白いです。
漫画『阿・吽』感想まとめ
漫画『阿・吽』は美しすぎて、思わず溜息がでる漫画です!!
絵が美しいのはもちろんだし、最澄と空海の壮絶な生きざまも、また美しい…。ほんと美しすぎて溜息がでますよ…。この漫画に出会えたことに感謝ッ!
漫画『阿・吽』は、こんな人におすすめ!
- 美しい風景を見たい人
- 神社仏閣や僧侶が好きな人
- 天才が活躍する物語が好きな人
ということで今回は、漫画『阿・吽』を紹介しました。
超面白い作品なので、気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいっ!
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少しマイナーな漫画が多めに入っているので、もしかしたらまだ見ぬ面白い漫画に出会えるかもしれませんよ♪