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『応天の門』感想。菅原道真が大活躍する歴史ミステリー漫画!

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はわわっ、羽輪のどかですっ!

今回紹介する漫画は『応天の門』です。

この漫画は平安時代を舞台にした歴史漫画で、菅原道真と在原業平が様々な事件を解決していく…。

というお話になっています。

ジャンルとしては、歴史・サスペンス・ミステリーといったところでしょうか。

また、藤原氏による血で血を洗う権力争いを描いた漫画でもあり、平安時代のおどろおどろしい人間模様を見ることができる作品でもあります。

この漫画は心理描写が丁寧なせいで、人間の恐ろしさがダイレクトに伝わってきて、マジ怖いです。ふえぇ…。

ということで今回は、歴史ミステリー漫画『応天の門』を紹介します。

 

漫画『応天の門』あらすじ

平安時代きっての美男子・在原業平(ありわらの なりひら)。

彼は人妻の寝床に忍んだ帰りに、門の上にあやしい影を見つける。

最初は「鬼」だと思ったその影は、一人の若者の影であった。

翌日、業平は「次々と下女が行方不明になる事件」を解決するために走り回っている途中で、昨日の若者に出会う。

 

その若者の正体は菅原道真(すがわらの みちざね)であった!

道真はそのたぐいまれなる頭脳によって、「下女が行方不明になる事件」を瞬く間に解決していく…。

この事件以降、道真と業平は親交を深めるようになり、以後共に行動する機会が多くなる。

二人は平安京で起こる様々な事件を解決し、いずれそれは平安京の権力者・藤原氏の目にも止まるようになり…。

やがて、道真と業平は、藤原氏による熾烈な権力争いに巻き込まれていくのであった。

 

漫画『応天の門』感想

菅原道真と在原業平のコンビがいい

漫画『応天の門』では、どの登場人物も非常に濃くて目立つ存在ばかりです。

特に、主人公の菅原道真と相棒の在原業平の個性が際立っています。

 

菅原道真は、冷静でとにかく物事を合理的に考える若者です。

彼は屋敷からあまり出ず、一日中本を読みふけっています。

道真は、現在では学問の神様として広く知られているように、すっごく頭がいいです。

なんと、一度読んだ本の内容は決して忘れません!

道真は書物から得た膨大な知識を駆使して、さまざまなトラブルを解決していきます。

そんな冷静で合理主義者な道真ですが、決して人間味がないというわけではありません。

業平の使いぱっしりにされるときは、毎回すごく嫌そうな顔をしています。

(嫌そうな顔をしてるんだけど、結局頼みごとを聞いてしまうお人好しな部分がいい!)

 

また、「レアな道具をやるから頼みごとを聞いてくれ」と言われ、「レアな道具が欲しいけど、頼みごとを聞くのはめんどくさい…でも道具欲しい…」と、ぐぬぬ顔になって悩んだりしてます。(←しかも結構頻繁に)

普段冷静なんだけど、意外と感情的な部分もある…そのギャップがたまらない…。

 

一方で在原業平は、道真とは対照的なキャラクターとして描かれています。

業平はプレイボーイで女性を口説きまくっている、リア充野郎です。しかもイケメン。

また、業平は非常に外交的で、内向的で家にこもりっきりの道真とは正反対のキャラクターですね。

道真と業平――正反対の二人が、お互いに欠けたところを補い合って様々な困難に立ち向かっていく…。

この良き相棒感がたまりません。

二人で一つな道真と業平は、これからどんな事件に巻き込まれ、それを解決していくのでしょうか?

二人のこれからが非常に気になりますっ!

 

平安時代を舞台にしたダークなミステリー

妖怪が蔓延り、権力者たちが己の欲望のために、他者を喰らい滅ぼしていく…。

そんな禍々しい邪気がはびこる京の都を舞台に、菅原道真と在原業平は様々な事件に巻き込まれていきます。

そんな厄介な事件を、菅原道真がビシバシと解決していく様が非常に痛快です!

 

この時代は基本的に不審な事件が起こった場合、鬼や妖怪のせいにされてしまいます。

しかし、道真は超がつくほどの合理主義者。

「妖怪なんていませんよ。」と一蹴し、その膨大な知識と論理的思考力で、次々と難問を解決していくのです。

この様子が見ていて非常にスッキリします。

ある種俺TUEEE!!系に通じるものがありますね。

 

このように現代人と近い感覚を持った道真が、当時の怪異をバッサバッサと切り捨ててく様子は、見ていてすごく気持ちがいい。

また、道真たちが巻き込まれる事件はバリエーションが豊富で、意外なトリックも多くあります。

(平安時代の話なので、大それたトリックなどはありませんが)

だから、毎回「今度はどんな事件に巻き込まれるんだろ!そして道真はどうやって解決するんだろ!」とワクワクしながら読むことができますよ。

 

丁寧に人間模様を描いている

『応天の門』は、非常に人間関係の描写が優れた漫画です。

人と人とのつながりから生まれる優しさの描写が上手く、思わずほろりとしてしまう時もありました。

1巻で出てくる「玉虫姫の話」とかはその最たる例ですね。

多くの人が大切な人のことを考えて行動した結果起こってしまった、悲しくも優しい事件でした。

あれは結構ジーンときましたね。

実際、落ちを聞くと大したことないような話に聞こえるんですけど、人間模様を丁寧に描写しているからか、なかなか心に響くんですよ。

この作者、人間模様を描くの上手いな~と思いました。

ただね、『応天の門』は優しい人間模様だけじゃないんですよ。

むしろ、本領は醜く卑しい人間模様なんですよ。

『応天の門』では、権力者たちが血で血を洗うような権力闘争を繰り広げる訳なんですが、それが生々しくてめっちゃ怖い。

特に当時一大勢力を誇った「藤原氏」がヤバい。

あの一族みんな頭おかしい奴しかいないんですけど…。

 

特に藤原氏の中でも藤原基経がヤバい。ヤバいというかもう怖い。

彼はかなり頭がよく様々な策略を用いて、他家の貴族を抹殺しようとします。そのやり方がね、容赦がなさすぎる!

自分が実権を握るためには、平気で身内を利用する。

さらには邪魔になるなら身内であっても容赦なく殺す。

こいつこそが妖怪なんじゃないのと思うぐらい、怖い男です。

また、基経以外にも他の藤原氏や他家の貴族にも恐ろしい奴らがたくさんいます。

そんな奴らが互いに、にらみ合い殺し合いを画策する様子は、なんともドロドロしていて気持ち悪いです。

あの、なんといえない空気感を描くのは非常に難しいと思うのですが、『応天の門』はなんなくそれを描いていますね。

人間の業の深さを垣間見て、震え上がることができますよ!

 

漫画『応天の門』感想まとめ

『応天の門』はダークな人間模様が魅力の、ミステリー歴史漫画ですっ!

藤原氏という強大な敵を相手に、道真と業平はどのように戦っていくのか…これからの展開にドキドキを抑えきれません!

 

漫画『応天の門』は、こんな人におすすめ!

  • 日本史が好きな人
  • ダークな世界観が好きな人
  • 人間のリアルな美しさや醜さを感じたい人

 

ということで今回は、漫画『応天の門』を紹介しました。

超面白い作品なので、気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいっ!

 

 

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羽輪のどか

1年に1000冊以上のマンガを読んでるマンガ大好き小学生! 「ちょっとマイナーだけど実は面白い!」そんなマンガを紹介していこうと思いますので、よろしくお願いしますっ!

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