はわわっ、羽輪のどかですっ!
今回紹介する漫画は『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』です。
この漫画は『三日間の幸福』という小説をコミカライズした作品になっています。
これがね、めちゃくちゃ面白かったんですよ!
こんなに素晴らしい恋愛漫画ってなかなかないです。最後はマジ泣きしてしまいました。
これはガチで今世紀最高の恋愛漫画じゃないだろうか…。
そんな素晴らしい恋愛漫画である『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』を、今回は紹介していこうと思います。
目次
漫画『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』あらすじ
未来を悲観している青年・クスノキはお金に困っていた。
しかし、バイトを先日辞めてしまったクスノキには収入減がない。
お金を得るために仕方なく、彼は自宅に会った本を古本屋で売ることにした。
そんな訳で古本屋に向かったクスノキだったが、そこで店主から奇妙な話を聞かされる。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
店主が言うには、どうやら「寿命を買い取ってくれる場所」があるらしいのだ。
また、「今後どれだけ充実した人生を送るはずだったか」によって買い取り価格が変わるらしい。
どうにも胡散臭い話であったが、他にお金を得る当てもないクスノキは仕方なくその場所へと向かう。
その場所にたどり着いたクスノキは、さっそく寿命を売ることに。
この時クスノキは思っていた。
「おさらく寿命のほとんどを売れば、サラリーマンの生涯年収の3億円は貰えるはず。もしかしたらもっと貰えるかもしれない。」と。
しかし、クスノキの予想は大きく外れることとなる。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
なんと、クスノキの寿命の値段は30万円にしかならなかったのである。
彼の人生は「幸福になれず。夢を叶えることもできず。人に貢献することもない。」人生だったので、最低買い取り価格の1年=1万円として換算されたのだった。
その事実に絶望したクスノキは自暴自棄になり、寿命を3ヶ月だけ残して全て売ってしまうのであった…。
こんな感じの漫画です。全3巻で完結しています。
漫画『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』感想
退廃的で美しい世界
『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』では、物語のあらすじからもわかるように、非常に退廃的な世界観を持った漫画です。
この退廃的な世界観がですね、僕のように人生に疲れ切ってしまった人の心を静かに癒してくれます。
余命3ヶ月を残して寿命をすべて売ったクスノキは、のこりの3ヶ月で「死ぬまでにやりたいこと」をこなしていきます。
彼は「死ぬまでにやりたいこと」として、過去に関係があった人に出会いに行くのですが、そこに救いはありませんでした。
なぜなら、クスノキはあまりにも人間関係をないがしろにしてきたせいで、彼のことを本心から大切に思ってくれる人間は、誰一人としていなかったからです。
そしてそんな現実に打ちひしがれるクスノキの横で、監視員のミヤギは淡々と「本来、クスノキの人生ががどういう結末になっていたか」について「答え合わせ」をします。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
その「答え合わせ」はなんとも残酷なものでした。
人間関係をないがしろにしてきたクスノキでしたが、唯一彼を愛してくれたであろう女性も確かにいたのです。
しかし、彼は彼女ときちんと向き合なかったせいで、彼女は別の人と結ばれます。
そして、それ以降、クスノキには二度と自分を愛してくれる人は現れないのです。
非常に悲しい未来ですよね。でも、こんなのは序の口です。
この後、クスノキはミヤギに自分の人生がどうなっていたのか?を全て聞き出すのですが、それはもう悲惨なものでした。
それを聞いたクスノキは、こうつぶやきます。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
「三十年売り払っておいて、本当によかったと思ってるよ」
この全てを諦観したような空気感。退廃的でノスタルジーな景色。
これが読んでいて非常に心地いいのです。
どこまでも退廃的で、救いようのない世界観……最高です。
クスノキとミヤギの関係が心地いい
クスノキとミヤギの淡々とした関係が、見ていて非常に心地いいです。
なんというかプラトニックな感じがしてちょっとかっこいい。
最初、ミヤギはクスノキの監視員として彼の下に派遣されてきます。
ミヤギはクスノキが死ぬその日まで、ずっと彼を監視していなければなりません。
彼女はこの仕事が好きではないし、もうすぐ死ぬ人間に何を言っても無駄なので、淡々と仕事をこなしていきます。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
だいたいいつもこんな感じです。
彼女はクスノキに対して全く興味がないので、かなり突き放したような態度をとります。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
こちらはクスノキの痛いところ突くミヤギです。
クスノキが気にしていることを遠慮なく攻撃していますね。
このシーンからも、ミヤギは冷たい印象を受けます。
そんなミヤギですが、なんと、ある出来事があってからクスノキに対して心を開き始めます。
それ以来、二人の関係は良好になっていき少しずつ信頼関係が生まれていくのです。
これが見ていて非常に、ああ~いいなぁ~と思ってしまうのですよ!
二人とも「お互いのことが大好き~」といったラブラブな感じではなく、「まあ、少しなら心を許してもいいか」みたいな感じがちょっと大人っぽくてすごくいい。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
特に、このシガーキスのシーンとかカッコよすぎませんかね。
若い少年少女のピュアな関係ではなく、少し大人の男女の付き合いみたいな感じが非常に美しい。
(©『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
そして心を開いたミヤギを見て、クスノキが「せめて彼女にとって、一番傍にいて楽だった監視対象者として記録されよう」と心の中で誓うのがいいですね。
退廃的で諦観した感じではあるんだけど、ちゃんとミヤギのことを思いやっているのがすごくいい。
尊い…ほんと尊い…。
このようなクスノキとミヤギのサバサバとした関係が、心地いい作品です。
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終わり方が素晴らしい
最高です!もう、それしか言えません!
あんなきれいな終わり方をする恋愛物語があっただろうか?…いや、ない!
めっちゃ僕好みの終わり方でしたよ、ホント。
僕が理想とする恋愛漫画の終わり方ってこれだったんだな…やっと見つけたよ…って思ってしまいました。
美しすぎて美しすぎて…あんなの卑怯です…。
もう、読んだ後は泣きましたよ、ええ…。そして、その後1日ぐらい放心してました。
心がどこか遠くいってしまうぐらい感動した…そんな素晴らしいラストでしたね。
この物語を作ってくれた三秋 縋先生と田口 囁一先生に感謝したいです。本当にありがとうございました。
漫画『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』感想まとめ
漫画『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』は最高の恋愛漫画ですっ!
美しくて、切なくて、儚くて、そしてすごく尊い…。そんな素晴らしい恋愛漫画でした。
正直なところ今まで読んだ恋愛物語で一番面白かったです。
もう、これ以上に僕好みの恋愛漫画は出てこないんだろうな~と思いました。
それほどに満足できる作品でした。
今世紀最高の恋愛漫画ですので、ぜひともチェックしてみてください!
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